ザ!世界仰天ニュースが兜町の風雲児と呼ばれた天才投資家の中江滋樹氏を取り上げ話題になっています。
転落のきっかけとなった投資ジャーナル事件について調べてみました。
中江滋樹の生涯
日テレ「ザ!世界仰天ニュース」が兜町の風雲児と呼ばれた天才投資家の中江滋樹氏を取り上げ話題になっています。
中江滋樹氏は、父親が証券会社勤務だったことで小学5年生ではじめて株の取引をはじめ、高校生になる頃には休み時間を利用して公衆電話で株の売買注文をして数千万円を稼ぎ出していたそうです。
高校卒業後、神戸大学に進学しますが、愛知県の投資顧問会社三愛経済研究所に就職し、22歳で投資顧問会社を起業し独立。
23歳のときには数十億円を動かすようになっていたといわれています。
大阪・北浜の若獅子、東京・兜町の風雲児と呼ばれ、毎日のように銀座の高級クラブで水のようにお金をバラマキ、その人脈は政財界からスポーツ芸能界まで広がっていました。
しかし、ある事件をきっかけに転落…2020年、葛飾区にある6畳一間の小さな木造アパートの一室で、自ら起こしたタバコの不始末によって焼死しました。
中江滋樹氏に何があったのでしょうか?
中江滋樹の投資ジャーナル事件
中江滋樹氏は24歳のときに投資ジャーナル社を設立しました。
中江氏独自の統計学的な手法はよく当たると評判になり、投資ジャーナル社の会員は増え続け「兜町の風雲児」と呼ばれるようになり、多くの政治家、若手起業家にネットワークを広げていきます。
新規契約をとった社員には銀座高級クラブ、赤坂料亭、高級ソープから好きなコースを選ばせ、稼いだお金と同じだけの金額で遊ばすことで、稼ぐことの苦労や魅力、金を使うことの楽しさを実感させていました。
不安定な株の世界で働くことのヘッジとして、社員に株以外の分野で生活基盤を作るようにすすめ、実際に出資してサポートもしたり、上場を目指す若手起業家を集めて「2001年の会」を作ったりもしていました。
当時アイドルだった倉田まり子さんとの交際報道も話題になりました。
そんな中江滋樹氏ですが、1985年6月、詐欺容疑で逮捕されます。
それが投資ジャーナル事件です。「10倍融資」を謳い7600人余りの投資家から金を集め、580億円を騙し取ったとされる事件です。
とある化学メーカーの株に狙いを付けていましたが、株価は一向に上がらず「中江の扱う株は危険だ」という噂も流れはじめます。
やがて、ほかの株も暴落し顧客にお金を返すことができなくなり、違法に資金を集めたとして詐欺の疑いで警視庁に逮捕されてしまいます。
中江滋樹氏は懲役6年の実刑判決を受け、兜町でもその存在は忘れ去られていきました。
中江滋樹、6畳一間の木造アパートで焼死
中江滋樹氏は出所後、アングラマネーで再起を図るものの再び表舞台に立つことはなく、海外逃亡説や死亡説も流れはじめます。放火未遂の現行犯で逮捕されたことも。
そして2020年、葛飾区にある6畳一間の小さな木造アパートの焼け跡から中江滋樹氏が発見されます。出火原因は自身によるタバコの不始末と言われています。

中江滋樹氏は亡くなる前に「今、1億円与えてくれたら…」とよく嘆いていたと言われています。
出る杭は打たれるという言葉がありますが、中江滋樹氏はそれを体現したかのような生涯だったのかもしれません。

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