2020年の教育改革では小中学校の学習指導要領や教科書の内容、そして大学入試センター試験が大きく変わります。
受験生のなかには今後どういった勉強すればいいのか不安に感じている人も多いはずです。
今こそAI時代に対応すべき新しい教育が求められているのです。
2020年教育改革の目的とは?
2020年度の教育改革は、学習指導要領改訂、指導方法や教科書の改善、大学入試試験の改革が大きな柱になっています。学習指導要領改訂は「何を学び、何ができるようになるか」、教科書の改善は「どのように学ぶのか」、大学入試の改革は「学びをどう評価するのか」ということです。
こうした教育改革の背景にあるのがAI(人工知能)の発達です。それを受けて「AIが発達したら子供たちの仕事がなくなるのではないか」「今やっている勉強は意味がないのではないか」といった不安を持つ人も少なくありません。
当然といえば当然なのかもしれませんが、だからこそ教育改革が必要なのです!
教育改革とは「AIにはできない人間としての強みは何か?」という真剣な議論の末、AI時代に求められる基礎的な学力をしっかり身につけ、知識を活用できるところまで持って行きたい、というのが教育改革の真の目的なのです。
日本教育新聞〈教員の知恵袋〉#日本教育新聞 #NIKKYOWEB
英語教育改革が2020年度からスタート、小中高校で英語の授業はどう変わる?
学習指導要領が見直され、英語教育が2020年度から大きく変わります。https://t.co/5hEE71kboT— 日本教育新聞社 (@nikkyoweb) January 2, 2020
「戦後最大の教育改革」とも称される2020年度以降に実施となる学習指導要領改訂
新しい指導要領には主体的・対話的で深い学び「アクティブラーニング」や情報活用能力の育成が盛り込まれた。各地の教育現場ではI… #NewsPicks https://t.co/DA567u8cTR— tukasa (@tt831375) January 3, 2020
東大に入れば人生安泰?
2020年度の教育改革は、いまだに根強く残る古い思考回路を根こそぎ淘汰していくものになるでしょう。東大に行けば全て安泰という時代は既に終わりました。社会では、東大で何を学んだか?学んだ知識をどう活かしていくのか?が問われているのです。
今、時代を動かしているのは官僚や大企業の幹部ではありません。ベンチャーやNPOなどを立ち上げ、新しい社会的な価値を生み出している若者たちです。東大卒、官僚、大企業などで、その人の持っている力を判断できる環境はなくなっています。
つまり、その人が自分の足で立って、自分の頭で考えているか、何を考えどんな価値を生み出しているのかを一人一人が見極める事が必要になっているのです。
教科書はガラリと変わる!
2020年度の教育改革では小中学校の義務教育は基本変わりません。しかし、教科書はガラリと変わります。
これまでの教科書の内容は模範解答を出すことが重視されてきましたが、新しい学習指導要綱ではアクティブ・ラーニングを重視しており、模範解答が異なった場合、なぜ違うのか、どちらが科学的に正しいのかのプロセスを議論するようになるのです。
また、小学校では新たにプログラミング教育が始まります。また、小学校の総合学習ではパソコンの文字入力を学ぶことも重視します。
これはプログラミング言語をひたすら覚えるというものではなく、AIやコンピューターに対して人間の意思を伝えるプログラミング学習で、プログラミングの構造を知ったり、アルゴリズムに繋がる知的な段取りを身につけたりといった「プログラミング的思考」を学ぶものです。まさにAI時代に必須の力です。
高校教育を変えるために大学入試が変わる
2020年教育改革の柱のひとつが、大学入試の大幅な改革です。これまでの「大学入試センター試験」が「大学入試共通テスト」になり記述式が導入されます。 これもAI時代を見据えた改革なのです。
受験生にしてみたら「じゃあ具体的にどんな問題になるの?」と気になるところですが、すでに公表されている通り、これまでの試験とはちょっと趣向が変わります。
たとえば国語なら、自転車駐車場の使用契約書を読ませ、Aさんの具体的な事情についてはどう適用されるのかを考えて記述する力が問われます。つまり、情報の扱い方や論理的な思考力が必要になるのです。
さらに英語は「読む」「聞く」に加えて「話す」「書く」力を測定するために民間の検定試験を活用するようになります。ある意味、非常に実践的な適応力が評価されることになるのです。
2020年度から同時進行する予定だった初等中等教育改革と入試改革のうち、入試改革に待ったがかかり、前者の改革を受けた生徒が入試を受ける2024年度に先送りされた、という感じか https://t.co/S7ts1ZMmVx
— Tさん (@hontakku) January 5, 2020
AI時代に向けた教育改革
2020年度の教育改革は、まさにAI時代に向けた教育改革です。
第4次産業革命の時代にあって、その国が発展するかどうかは、AIを使いこなし、AIに目的を与えることができる人がどれだけいるかにかかっています。
だからこそ、2020年の教育改革では、いかにボリュームゾーンの力を引き出すかを重視しているのです。
2020年度教育改革の話、見聞きする限りでは散々言われていた理想体制の実現で、まぁ遅いんだけど良いと思える。……ので、どしどしご批判を目にしたい。
— 呪術士白根 (@sirane) January 9, 2018
教師の働き方改革も進む
今、小学校の先生の3割、中学校の先生の6割が過労死ラインと呼ばれるほどの残業を抱えています。これは早急に解決しないといけない問題です。
教育改革では、小学校の英語専任教員の確保、部活動の指導員制、勤務時間を減らすといった対策も同時に行われていくでしょう。
まとめ
教育改革を疑問視する先生や保護者も少なくありません。しかし、これまでの学校教育では社会の変化に対応できないことを自覚しないければいけません。
東大に入れば安泰という時代は既に過去のものです。これからの時代は、AIに代替されない、人でなければできない仕事に就くためのスキルを身につけていく必要があるのですから。
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