子ども食堂の実態を暴露した1件のツイートが大きな話題になっています。
貧困化がすすむ日本で子ども食堂は未来を支える子供たちを救えることができるのでしょうか?
子ども食堂のあり方を真面目に考えてみましょう。
急速に増え続ける子ども食堂
2018年4月の時点で2,300箇所あった子ども食堂は年々増え続け、2020年現在では全国に3,700か所以上あると言われています。
ご存知のように子ども食堂は、地域の大人が子供たちに無料または低額で食事を提供する取組みで、2012年に東京都大田区で始まったとされています。
その後、社会福祉法人やNPO法人などの組織が全国各地で取り込むようになり、食事だけでなく学習支援などと連携したりと特色を生かした子ども食堂も増えています。
また、2019年2月にはコンビニ大手ファミリーマートが子ども食堂の運営を本格的に実施することを発表しており、大きな話題となりました。
子ども食堂が増え続けている背景には、経済的な理由から家で満足な食事を摂れない子供が増えているからです。
日本の子どもの貧困率はOECD諸国中はワースト10に入っており、一人親ではワースト1なのです。これは6~7人に1人が貧困である計算です。
子ども食堂の実態を暴露したツイート
貧困の子供たちを救うのが子ども食堂のはずです。しかし、その実態を暴露した1件のツイートが大きな話題になっています。
子ども食堂やってた友人が止めちゃったみたいで話を聞いたら「片親の子、貧困層、不登校気味の子」など想定していた層は全くと言っていいほど来ず、代わりに塾の前に食事をしてこいと送り込まれる富裕層の子とか意識高い系の口うるさいけど手伝わない母子とかばかりきて嫌になったから、と言ってた。
— あめちゃん (@amechan_3) January 28, 2020
このツイートに関して多くの人がさまざまな想いリプしています。
それを承知で始めても「子ども食堂こそ和食の手作りにこだわるべきだ」とか「無農薬にすべき」とか「勉強も教えろ」とか口だけうるさいのに金も手間も出さない人達のたまり場になり、スタッフに挨拶もせず高級車で子どもを迎えに来る人たちを見て、スタッフが一人、二人減っていったとのこと。
— あめちゃん (@amechan_3) January 28, 2020
貧困層:社会情勢に関心が薄く、ニュース等で情報収集しないので子ども食堂の存在自体を知らない
富裕層:社会情勢に関心が高く、子ども食堂をニュースで知り、日常費の地道な節約は効果が高いことを知っているので生活費節約のため子供を送り込む
— フェスティンガー (@SozioMaschine) January 28, 2020
それに、富裕層の子が塾前に食べに来たって、子ども食堂としては成り立ってるのでは?
本当ならお母さんの温かい手料理が食べれたら1番幸せなんだろうけど、手料理作らないバカ親のせいで食堂のお世話になってる子どもだって十分惨めな子だと思います。— 情報資産@フォロー (@nU4G83kn9ukCxaN) January 29, 2020
運営上、困った人というのはどうしても現れるけど、いろんな人の目があれば無茶はしにくくなるし、運営側に善意に見せかけた悪意の大人が紛れ込んだときも、たくさんの人の目があることで子供を守れるのです。緩やかなつながりの場として子ども食堂が広がるといいなあと個人的には思うよ。
— なちゅ。@育児マストドンBabuu (@itacchiku) January 29, 2020
貧困化する日本の現状
実質賃金は20年の間でおよそ13%下がり、世帯年収の中心部は1995年では550万円だったものが、2017年には423万円まで下がっています。
収入が平均値以下の世代は62.4%と半数以上になり、年収200万円以下のワーキングプアは1996年の800万人から2013年では1100万人を超えているのが現状。厚生労働省が定める「最低生活基準」に満たない低所得者は3000万人弱に達しているのです。
こうした原因は緊縮財政の影響によるものが大きいと考えられており、個人の努力不足や自己責任と言う論調は相当に無理があるとも言えるのです。
日本の貧困化はどんどん進んでいくと考えらています
まとめ
子供たちの貧困にどう向き合うべきなのかは、大人たちが考えなくてはいけないことではないでしょうか?
中国の哲学者である孔子は次のような言葉を残しています。
「人に魚を与えると1日で食べてしまう。しかし人に釣りを教えれば生涯食べていく事が出来る」
この言葉のなかに、子ども食堂が目指すべき未来が隠されているような気がしてなりません。
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