休校の長期化や学力差を懸念して全国の知事17人が学校の9月入学制を要請したことに対し、萩生田文科大臣は「選択肢の1つ」として検討を進めていると明らかにしました。
これを巡りネットでは賛成派と反対派が激論を交わしています。
9月入学制に賛否両論
全国の知事17人が学校の9月入学制を要請したことに対し、萩生田文部科学大臣は「選択肢の1つ」として検討を進めていると明らかにしました。
9月入学・始業も「1つの選択肢」 文科相 https://t.co/L99VNuM3zt
— 日本経済新聞 電子版 (@nikkei) April 28, 2020
東京都の小池知事、大阪府の吉村知事、大阪市の松井市長なども、9月入学制に賛成の立場を表明しています。
感染の終息が長引きそうなことと、アメリカやイギリスなど世界の約70%の大学が9月に入学する制度のため、それに合わせようといった狙いがあるようです。
しかし、何十年も続いてきた4月入学を変更することには様々な問題もあり、ネットでは賛成派と反対派に分かれ激論が展開されているのです。
ネットの反応
まずは賛成派の意見を見てみましょう。
なんか違和感はあるけど、世界にあわせるなら今がチャンス。今回やらないならもう無理じゃない?
— じゃいこ (@jaico19) April 28, 2020
学校の9月入学大賛成。理由は2つ、世界標準にする事で就職、留学などがグローバルにやり易くなる。2つ目はコロナが長期化した場合に備えて(しそうですが)今年の9月迄に全国の小中高でオンライン授業の体制作りをする時間的猶予を作るためです。政府は高校生以下の必要な人にパソコンを配って欲しい。
— 木谷高明 (@kidanit) April 28, 2020
世界の多くの国が9月入学を採用しているので交換留学などもより盛んになると思います
あとは海外展開してる企業は決算期を合わせられるとか
受験でもインフルに怯えなくて良い
雪で電車が止まることもない— なかの (@coogaha48) April 28, 2020
高校生だけど、僕は9月からになって欲しいし、https://t.co/GQ549ybeiWでも署名活動して1800人くらいが賛同してる。大人は今年も来年も変わらないけど学生は、特に最高学年は来年はないんですよ。貴重な青春がなくなってくんです。知事連中はとか言う前に現場の高校生の意見を聞いて欲しいです。
— 湯水ベース (@Hotwater_BassP) April 28, 2020
反対派の意見も見てみましょう。
私は9月入学は断固反対 確かに最後の高3生活思い残したことありすぎるしやりたいこと全部吹っ飛んだけどでもそれでも入試のペースを狂わされるのは確実に困るし混乱するし強制半年浪人とか御免ですし でもどう考えても休校の地域的な問題含め不平等は不平等なので入試の範囲は狭めてください
— 受験期大荒れミュート推奨 (@11krynms19) April 28, 2020
高3が困るから9月入学にしろだあ?
そんな風に一部の奴等の意見で変えられる方が困るんだよ 冬入試春入学を準備して休校期間でも頑張ってるし通常通り授業が進んでるところもあるのにそれを無理矢理合わせて入試を遅らせるとかメンタルきついわ 9月は反対 今年からやるには時間が無さすぎる— なご (@nagonago50) April 28, 2020
9月入学論が出てるんだけど、「9月まで休みにしろ」と言う主張だとしたら大反対。負の影響が大きすぎる。
「今年度だけ1学年を18ヶ月にしよう。(半年追加しよう。)学校は感染の影響を鑑みながらなるべく早く再開しよう」ならば賛成だけど。
— 駒崎弘樹 ( Hiroki Komazaki )@フローレンス「コロナこども緊急支援プロジェクト」 (@Hiroki_Komazaki) April 28, 2020
9月入学の話が出ている。いろいろメリットが報道されている。個人的に、それ自体に反対というわけではないし賛成ということもないが、心配なのは全国の知事までもがこんなに簡単に乗っかっていいのかなと見えること。こういう話は、賛成だとしても、本来は何年も準備して、検討して決めることなのでは
— 清 史弘 (@f_sei) April 28, 2020
東京大学も9月入学の導入を検討していた
実は、かつて東京大学も2015年に9月入学の導入を検討していた時期があり、さまざまな問題から2013年に断念しているのです。
ではなぜ、東京大学は9月入学の導入を検討していたかのかというと、秋入学になれば交換留学には行きやすくし、海外の優秀な留学生を受け入れやすくなるからです。
新学期の時期が違うことでこれまで留学をあきらめていた学生も少なくなく、日本の大学の多くが9月入学になれば、日本人の学生ばかりか世界の学生にとっても、より多くの選択肢の中から大学が選べるようになるわけです。
しかし、現状の日本の学校制度で大学だけが9月入学になれば、高校を卒業してから半年間も空白の時間ができてしまうことが大きな壁となっていたのです。
もし、小中高が9月入学制になれば、東京大学をはじめ多くの大学も9月入学に舵をとることになるでしょう。
数年前、東大が秋入学導入を検討していた時に同時に移行を呼びかけた国内トップ大学群11大学が旧帝一工早慶筑波であったことを、筑波大学学歴同好会の面々は未だに5chでのレスバの論拠に用いています
— みるく (@ten_799) April 23, 2020
また、日本でも明治時代は9月入学が一般的だったという歴史があります。これは欧米の教育制度をそのまま引き継いだからです
しかし、日本では会計年度4月のところが多いため、それに合わせたほうが何かと都合がよく、大正10年に4月入学の制度に変わって現在に至っているのです。
まとめ
学校の9月入学制には、賛成・反対さまざまな意見があるようです。
現在の日本の教育システムには様々な問題があります。今こそ、ひとり一人が新しい時代に合わせた学校教育の在り方を真剣に考えなくては行けない時期が来ているのかもしれません。
コメント