SNSでは「中国が8カ国から合計1京1000兆円の賠償請求の訴訟を起こされている」としたフェイクの疑いがあるニュースが拡散されているようです。
ネットでは「日本も起こせ」「天文学すぎる数値にワロタ」「中国マジで終わるな」といった反応が見られていますが…
中国に1京1000兆円の賠償請求?
Twitterや某掲示板では「中国への賠償請求額、1京円を突破」としたフェイクの疑いがあるニュースが拡散されているようです。
その記事の内容が以下のとおりです。
2020年4月29日、仏国際放送局RFIは、新型コロナウイルスの感染拡大をめぐり、現時点で少なくとも8カ国が訴訟を起こしていると報じた。
現在、米国、英国、イタリア、ドイツ、エジプト、インド、ナイジェリア、オーストラリアの8カ国の政府や民間機関が、新型コロナウイルスの感染拡大を招き、自国に大きな被害をもたらしたとして、中国政府に賠償を求める訴訟を起こしていると紹介。
「外国による中国への賠償請求を『100国連合』と形容する人もいるが、あながち言い過ぎではないだろう」と伝えた。
そして、8カ国が中国政府に対して求めている賠償額の合計は約49兆5000億米ドル(約5300兆円)となり、これに米ミズーリ州の推定賠償請求額を加えると100兆ドル(約1京1000兆円)を上回り、中国のGDP(国内総生産)7年分に相当する額に達すると伝えた。
出典:Record China
この記事の出所は「Record China」で、香港経済日報(香港エコノミックタイムズ)の29日付報道を引用したものとのこと。
ネットでは「日本も起こせ」「天文学すぎる数値にワロタ」「中国マジで終わるな」といった反応が見られていますが、これはフェイクニュースの可能性が極めて高いといえるでしょう。
アメリカで中国の責任を追及する動きが起きていることは事実ですが、中国政府に賠償を求める訴訟を起こしているといった報道は一切ありませんし、それは記事にある各国も同様です。
かつて、第一次世界大戦でドイツが莫大な賠償金を請求されたことが、第二次世界大戦へのきっかけになったこと忘れてはいけません。もし、1京円という天文学的な賠償金が事実ならば、新たな大戦のきっかけになることもあるのです。
ネットの反応
1京円の賠償金の記事を見たネットの反応を見てみましょう。
8カ国が中国に賠償請求、合計額 1京1000兆円
フェイクニュースじゃないの?ガチ?
ドイツ「昔我々がやられたことをやり返す番だ!」— 藤堂 空 (@sorx0jg) April 30, 2020
もし1京1000兆円の賠償請求を「あのジンバブエドル」で払うことになったら
(1円=約300兆ジンバブエドルとして)
賠償額約330穣ジンバブエドル
ざっくり計算なので違うかもしれませんが1京1000兆円がどれだけおかしな数字かわかると思う。これは多分フェイクニュース。大げさすぎるだろ。
— スコットランドヤード(東日本の住民) (@land92ababa) April 30, 2020
「8カ国が中国に賠償請求、合計額1京1000兆円。中国のGDP7年分」。報じたのはフランスのラジオ局。多分フェイクニュースの類。中国払えないし払う気無い。
でも訴えるべき。元凶は中国共産党だから。#賠償請求 #新型コロナウイルス #中国共産党 #中国共産党ウイルス #自粛と補償はセット— ユートピアバトルレプリター (@AngleMysterio) April 30, 2020
拡散するフェイクニュース
世界が混乱しているときはさまざまなフェイクニュースが拡散します。4月に報道されたフェイクニュースだけでも次のものがあります。
・ノーベル賞受賞者の本庶佑京都大特別教授の、武漢研究所説を肯定する見解。
・トランプ大統領の「消毒液を注射したら」発言。
・韓国産検査キットの7~8割が不良。
・ワクチンをはじめたオックスフォード大学の最初の接種者が死亡。
・筑波大が核実験を行なっている。
・岡江久美子の息子です。
もちろん、これだけではありません。日々、たくさんのフェイクニュースが垂れ流されているのです。また、テレビのニュース番組も間違ったデータや印象操作で報道していることも少なくありませんね。
ネットやテレビで報道されていることがすべて事実とは限りません。
自分の脳みそを使って考えることが、これからの時代を生き抜く必須のスキルなのかもしれません。
まとめ
フェイクニュースに踊らされたくはないものです。
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