タイ政府がバンコクにある病院の医師が、中国人の新型コロナウィルス感染者にエイズウイルス治療薬とインフルエンザ薬を混合して投与したところ症状の改善を確認したと発表しました。
これは新型コロナウィルスの特効薬となるのでしょうか?
インフルとエイズ治療薬の投与で新型コロナウイルスが消失!?
タイ政府の発表によると、バンコクにある病院の医師が、新型コロナウィルス感染者に感染していた中国人旅行者にエイズウイルス治療薬とインフルエンザ薬を混合して投与したところ、熱が下がり、食欲が回復。48時間以内にコロナウイルスが消えたとのことです。
「タイ保健省は2日、新型コロナウイルスにより10日間症状が悪化し続けていた71歳の中国人女性にインフルエンザ治療薬と抗エイズウイルス薬を組み合わせて投与したところ、熱が下がり、食欲が回復。48時間以内にコロナウイルスが消えた」
これは明るいニュースですねhttps://t.co/9rybX5k0Uj
— ShounanTK (@shounantk) February 2, 2020
新型コロナウイルスの拡大が進むなか、これは明るいニュースです。
ただし、日本で同じ治療ができるかと言えば、治験などでエビデンスが確立されないかぎり治療は難しい現状があるので、まだまだ課題は多いと言えるでしょう。
また、新型コロナウイルスは感染しても免疫を獲得できないという示唆もあり、ワクチンの開発に大きな支障となっており、もっと新型コロナウイルスの解明が進むことを祈るばかりです。
なぜ、インフル・エイズ治療薬を投与したのか?
なぜ、タイの医師がインフルとエイズ治療薬を投与したのか疑問に感じている人も多いのではないでしょうか?
実は、新型コロナウイルスにエイズウイルス(HIV)のタンパク質が挿入されていることをインド工科大学の科学者たちが発見し、このプレ論文が1月31日に「BioRxiv(バイオアーカイブ)」で公開されていたのです。
BioRxivは学術雑誌などに正式な論文として発表する前に、それまで研究結果をインターネット上で公開し、世界中の科学者たちと共有する場です。こうした論文は「プレプリント(予稿)」と呼ぶそうです。
bioRxivにアップされたプレプリント(査読前の論文)の信憑性が裏付けられたようなニュースです。https://t.co/rENShslQik https://t.co/abQMBjfLKF
— naotsuka_maki (@NaotsukaM) February 2, 2020
このプレプリントには「新型ウイルスには 4つの他のウイルスのタンパク質が挿入している。そして、挿入している4種類のタンパク質すべてが、エイズウイルスのタンパク質と同じ」ということが記されているのです。
タイの医師が行った治療は、このプレプリントの信ぴょう性を証明することになったのかもしれませんね。
ただし、BioRxivでは新型コロナウイルスに関するプレプリントは、確定した情報としてメディアで流さないように注意を喚起しているので、その点はしっかり理解をしておく必要があるでしょう。
まとめ
BioRxivのプレプリントは世界中の科学者たちに共有されていますので、誰かが新型コロナウイルスに有効な対策を発見するかもしれませんね。
いずれにせよ、1日も早く新型コロナウイルスに有効な対策が確立されることを願っています。
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