2021年公開予定の劇場映画「シン・ウルトラマン」ですが、公開されたウルトラマンのビジュアルを見ると、なんとあのカラータイマーが無いではありませんか!
なぜウルトラマンからカラータイマーが消えてしまったのか?その謎を調べてみました。
シン・ウルトラマンからカラータイマーが消えた理由
「シン・ウルトラマン」は2021年に劇場公開予定の実写映画です。
あの「シン・ゴジラ」のチームが再集結して制作される空想特撮映画で、監督・企画はもちろん庵野秀明氏となれば、否が応でも期待が高まります。
そんなシン・ウルトラマンのビジュアルが2019年12月14日に公開されました。湖畔に直立姿勢で浮かんでいるシン・ウルトラマンの姿は、エヴァンゲリオンに登場する使徒のようにも思えてきます。

ところが…ん?あれ??何か違うぞ???
そうです。ウルトラマンに無くてはならない「カラータイマー」が無くなっているではありませんか!
そもそもウルトラマンは地球上では3分間しか戦うことができず、カラータイマーが消えるとウルトラマンは活動不能になり、破壊されると死んでしまいます。
その活動時間を知らせるのが胸のカラータイマーで「ピコーン、ピコーン、ピコン、ピコン、ピコッ、ピコッ」と次第に点滅が早くなり、危機に至ったウルトラマンを視聴者は手に汗しながら応援するわけです。
まさにカラータイマーはウルトラマンを象徴するモチーフのはずです。そんなカラータイマーがなぜ無くなってしまったのでしょうか?
「シン・ウルトラマン」の企画・監督を努める庵野秀明氏は公式サイトで以下のように語っています。
『真実と正義と美の化身』と成田氏が当時から後年にかけて描いていた様々なウルトラマンのイメージを踏襲し融合し再構成させた新たな体表のライン。
成田氏が監修した、佐々木明氏制作によるマスク。
成田氏が望んだ、古谷敏氏の体型データをベースとした体躯。
成田氏が望まなかった、眼の部分に覗き穴を入れない。
成田氏が望まなかった、スーツ着脱用ファスナーに伴う背鰭を付けない。
そして、成田氏が望まなかった、カラータイマーを付けない。と、いう作業を行った結果が今回のデザインです。ウルトラマンの美しさに、少しでも近づきたいという願いから生まれた姿です。
https://shin-ultraman.jp/news/
つまり、ウルトラマンの本当の美しさを描くために、初代ウルトラマンのデザインを担当した成田氏の原案を出来る限り忠実に再現した結果ということのようです。

実は、カラータイマーは「ウルトラマンに弱点を持たせる必要がある」という円谷特技プロ文芸部の発案から、成田氏のデザイン案に後から付加されたものだったのです。
そのため「究極の人体」としてウルトラマンをデザインした成田氏は、カラータイマーを付加されたことを、かなり嫌っていたそうです。
カラータイマーのなくなったシン・ウルトラマンは、弱点のない完全なるヒーローとして描かれるのかもしれませんね。
ウルトラマンがちょっと笑っている理由
ウルトラマンを顔を見て「何かちょっと笑ってないか?」「微妙にニヤけているように見える」という人も多いのではないでしょうか?

実は、ウルトラマンの口は古代ギリシャ彫刻に見られる「アルカイク・スマイル」という表情を参考にしているのです。
アルカイク・スマイルは、顔の感情表現をできるだけ抑えながら、口元だけは微笑んでいるのが特徴で、生命感と幸福感を演出するための技法とされているのです。

ウルトラマンがちょっと笑っているように見える理由は、成田氏の「本当に強い人間は戦う時にわずかに笑う」という想いが込められていたのです。
まとめ
シン・ウルトラマンにカラータイマーがない理由をご紹介してきました。
弱点となるカラータイマーがなくなったシン・ウルトラマンが一体どんな活躍を見せてくれるのか今から楽しみで仕方ありませんね。
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